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序章 最終話「黎明」

작가: 鈴谷凌
last update 게시일: 2026-04-28 16:05:53

「――ったく、やっぱ何か隠していたみてえだな」

 天を見上げながらグレンは恨めしげに呟く。横を見れば、眠りにつく前までそこにいたはずのエルキュールの姿がなかった。

 もちろん通常なら大したことではない。用を足しにいったか、眠れないから外の空気を吸いにいったか、今この場にいない理由は幾つか考えられる。

 しかし、エルキュールが出ていった理由はそんな気軽なものではないとグレンは半ば確信していた。

 彼の目、彼の声、彼の態度は、あの時ヌール広場で別れたときとは明らかに異なっていた。その表情は失意や悔恨で塗れていた。明らかに異常な状態であったのだ。あのような人間が正常に行動できるとは到底思えない、得てして過ちを犯すものだ。

 だからこそ、彼の行動には注意を払っていたつもりだったのだが、流石に疲れが溜まっていたようだ。

 己の不覚に舌打ちしながらゆっくりと身体を起こし、エルキュールに掛けられたであろう毛布を脱ぎ去る。

 彼はグレンが眠りにつくのを待っていたようだが、これに関しては甘いと言わざるを得ない。結果的にグレンを起こしてしまったのだから。

 だが今はその甘さに感謝する必要があるだろう。お
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